HDD(ハードディスクドライブ)が壊れた 〜悲しい復旧作業報告〜

 

(前書き)

これは2007年1月5日金曜日に私の自作PCにて起きた悲劇の記録です。HDDが壊れたのです。しかもそれはWindowsがインストールされているシステムディスクでした。実はかつて一度やはりWindowsをインストールしたディスクが壊れ、Windowsが起動できないといったことに見舞われていたのですが、そのときは特に原因を調べず、また別のHDDWindowsをインストールしなおしたところ、こわれたHDDにアクセスできたので、重要なデータのみを抜き出し、事なきを得ました。(今思えばそのときにもうちょっとちゃんとした対策を練っておけばと思いますが、後の祭りでした)しかし今回は事情が少しばかり違っていました。一切ディスクの中身にアクセスできなくなっていたのです。下記は足掛け4日にわたる復旧作業の珍道中の記録です。楽しんでお読みください。同様の事象に陥った方に少しでもヒントが残せれば私としては望外の喜びです。

 

(環境およびディスク構成)

OSWindowsXP Professional

PC:自作

HDD:計4基のHDDを以下の構成でつなげる

C: WindowsXPインストールディスク(以後旧C:と呼ぶ)

E:データバックアップ用ディスク(以後旧E:と呼ぶ)

F:データ保存用ディスク(以後旧F:と呼ぶ)

G:外付けUSBハードディスク(以後旧G:と呼ぶ)

NewHDD:今回新規購入した新しいHDD

 

(1日目)

2007年1月5日金曜日、明日から始まる3連休に胸を躍らせて帰宅して夕食をとった後、さて今日は何を勉強しようかなとPCを立ち上げるが、何か様子がおかしい。

 

症状1.スタートメニューがいつまでたっても出ない

Windows XPが正常に立ち上がらない、正確に言うとログイン画面は出てアカウントの選択はできるのだが、個人設定ファイルを読み込んだ後通常なら画面下部に出てくるスタートメニューがいつまでたっても出てこない。またcvslock.exeなるプログラムが正常に起動できないといったエラーダイアログが表示された後、うんともすんともいわない。おかしい、と思いつつ何度か電源を強制的に落とし(今思えばこれもさらに損傷の度を深くしたのか)再起動するが一向に改善する気配はない。

 

症状2.Windowsが起動しなくなった

そのうちとうとうBIOSの画面が出た後、Windowsのピロピロが出た後すぐハードディスクが「ブン」と音を立て、画面が真っ暗に、そしてまたBIOSPOSTが始まってしまう。どうやら本格的にHDDがいかれたらしい。まずいな、どうしよう。よし、インストールディスクから回復を試みよう。そして、インストールディスクを取り出し、セットアップ画面にて、WindowsXPの回復を試みる。

 

症状3.回復コンソールからC:にアクセスできない

セットアップ画面から回復コンソールに移行しC:にアクセスを試みるが、どうあがいてもC:の中身にアクセスできない。(C:にいけるのだがDIRコマンドで中身が見られない)。その事実を認めるのに1時間以上かかった、悲しいな〜。確かに最近やけにOFFICEなどからC:ドライブ等ローカルディスクにアクセスするのにいやに時間がかかっていたので、HDD怪しいなとは思っていたんだが、こんなにあっさり何もできなくなるなんて、、、

 

症状4.Windowsをセーフモードでも起動できない

その後、Windowsを起動しようとしても、通常起動かセーフモードかを選ぶ画面までは到達するのだが、その後やはり起動しない。すぐにBIOSPOSTに戻ってしまう。あまりに悲しかったのでその日の夜はふて寝しました。。

 

(2日目)

さて、直さなくちゃと思い、近所の○○マ電機に。しかし、最近はUSB接続の外付けHDDが主流のようで、内臓HDDは置いていないとのこと。(後でわかったのだが、外付けでもWindowsってインストールできるんですね)では、と踵を返し○○ダ電機へ。さすがにこの間液晶テレビを買った店だけに(関係ないか)HDDも充実。IOデータのHDI-120HS(以後NewHDDと呼ぶ)を購入し、早速家に帰りWindowsXPのインストール開始。以下のプランを立てて、実行に移す。

 

1)ディスクにラベル(テプラ)を貼る(原始的だがもっとも効果的ですね、こういう場合)

2)NewHDDWindowsXPをインストール

3)C:がアクセスできるかどうか確認

4)アクセスできたら旧E:の内容を旧G:にコピー

5)C:を旧E:にコピー

6)E:Windowsが起動できるかどうかチェック(後に旧C:でと計画を切り替えるが、これが仇となる)

7)起動できたら旧E:をディスクコピー

8)NewHDDWindowsが起動できるかどうかチェック

 

余談1:

過ち1.ここでWindowsXPC:ドライブではなく、E:ドライブにインストールしてしまう

じつは当時、これまたIOデータの外付けHDDHDPX-SU40(旧G:ドライブ)をUSB接続で繋げていたために、インストーラがこちらをC:ドライブと認定、NewHDD(内臓HDD)をE:ドライブとしてしまったがため、結果E:ドライブにWindowsXPがインストールされてしまった!しまった、後で直そうと思ったが、コントロールパネルの管理ツールから、コンピュータの管理、記憶域ときてディスクの管理に到達するも、そこでは「システムボリュームまたはブートボリュームのドライブ文字を修正できません」と出て、修正できない。

WindowsE:ドライブってのも如何なものか、、なしではないが使いにくいな〜と、後に再インストールする羽目に。。

教訓:Windowsをインストールするときは、対象HDD以外のすべてのHDDを取り外しておきましょう。

 

話を戻すと、WindowsXPのインストールはHDDNTFSフォーマットとインストール合計して約80分。さて、この後いかれたHDDをつなげて中身が見られるかと期待しつつリブートする。

 

症状4.CHKDSKの自動起動

リブートすると突然CHKDSKなるユーティリティが立ち上がる。そういえばこんなツールあったっけ(今思えばお前はそんなことも覚えとらんかったのかって感じですが)、と思いつつCHKDSKの結果に期待する。見る見るうちエラーが列挙されて、直されているようにも見える。これはもしや、と思いながらStep3まで完了し、WindowsXP起動。

 

症状4.旧C:ドライブにアクセスできた!

起動したWindowsXPから旧C:ドライブ(今回問題になっているHDD。以後こう呼ぶ)にアクセスを試みると、なんとアクセスできた!(この喜びが今後大きな過ちへとつながっていくとも知らずに、、)中身を調べると、普通にアクセスできるようだ。そこで、元々の計画ではこの旧C:の中身を旧E:にバックアップする予定(IOデータのCopyDriveを使ってディスクごとコピーしようと考えていた)だったのだが、いざコピーするときになって、もしコピー元とコピー先の方向を間違えていたらせっかく見えた旧C:の中身がおしゃかになってしまう、と“びびり”急遽取りやめてしまう。そのあとバックアップもとらずに回復したように見えた旧C:ドライブでWindowsXPを立ち上げられるかどうか試そうと考える。

 

余談2:

過ち2.回復したディスクのバックアップをすぐに取らない

C:ドライブの中身が見えたのに気を良くし、重要データ(Outlookpstファイルなど)のバックアップをとることを怠った。後で考えるとどうしても旧C:ドライブから取り出さなくてはならなかったデータはこれだけだったのに、である。

教訓:障害から回復したディスクはもう傷物です。かならず復旧した時点で早急に重要データのバックアップを取りましょう。

 

症状5.Windowsは起動したが、やはりスタートメニューが出ない

やはり前と同じでスタートメニューが出ない。2〜3回再起動を繰り返すが、結果は同じ。

 

症状6.C:\Program Files\windows ntが壊れていますというエラーメッセージが出る

再起動を繰り返すうちに上述のようなメッセージが出たので、CHKDSKでも完全に直ったわけではないのかと、NewHDDからそのファイルをコピーしようと、今度はNewHDDWindowsを起動する。

 

症状7.ファイルまたはディレクトリが壊れているため、読み取ることができません。

NewHDDで起動したWindowsから旧C:(その時点ではF:)にアクセスを試みると以下のダイアログがでる。

何じゃこりゃ〜、と悲鳴を上げつつ何度もアクセスしようとするがまったくいう状況は変わらない。

 

症状8.CHKDSK打つ手なし

さまざまなオプションをつけた状態でCHKDSKを試す。

Ø       chkdsk /r /f

だが、一切CHKDSKが機能しない。この時点で「あ〜〜〜、なんでまだ見えるうちにバックアップとっておかなかったんだ〜〜〜〜」とものすごく後悔するも完全に後の祭り。さて、どうしようとしばらく頭を冷やし、ネットで情報収集したら何か載ってないかな、と頭を切り替える。いい加減頭もくたびれ果てていたので、その日はもう寝た。。

 

(3日目)

対策1.ネットで情報収集

この時点でまだインターネットにもつながっていなかったので、早速つなげようとするがネットワーク接続の設定情報が書かれている紙が見つからない。

教訓:設定情報の紙、説明書、ドライバソフト等は、用途にまとめてケースに入れてラベルをつけて本棚等にしっかりしまっておきましょう。

いざというときに探しやすいところにないとパニックに輪をかけます。さてようやくネットワークの設定情報がみつかったのだが、そのとおりに入力してもつながらない。それもそのはずでオンボードのLANカードのドライバがインストールされていなかったのだ。早速マザーボードのドライバを引っ張り出してきてインストール。すると、あっという間にネットにつながった。(最初からそっちやれよ)さて、やっとつながったので上述のダイアログのメッセージを頼りにネットで情報収集。すると結構多くのサイトに同様の事例が報告されていた。今回主に参考したのは下記2つ。

 

http://techno-st.net/2006/08/windows.html

こちらのブログはストーリーが自分のものと類似しているのではということ、その後自分の注目する方向をファイル復旧ソフト(ここではTestDiskが紹介されている)に向けてもらえたということで大変参考になりました。ありがとうございました。

 

http://lets-go.hp.infoseek.co.jp/bootdisk5.html

TestDiskのキーワードでたどり着いたのがこのページ。このツールを使う前にまずOSのブートの仕組みを懇切丁寧に説明してあり、その上エラーの状況を判断してツールを適用すべしとのこと。結果自分のただ単にツールを使えば何とかなるのでは、という“浅はかな”考えを改めていただいた。またOSブートの仕組みも大変勉強になった。ありがとうございました。(もし読者もMBRの仕組み等不明な点があればぜひ参考にして欲しい)

 

症状9.DiskProbeを使うもエラーが発見できない

上記のサイトを参考にしつつ付け焼刃の知識でDiskProbeを使ってみたが、ぱっと見異常は見受けられない。もしかしてMBR等がこわれたわけではないのかもしれない。仮にMBRやブートセクタが壊れただけならば、Windowsが起動できないにしても、HDDに一切アクセスできないという状態になるとは考えにくい。そう考えて、旧C:ドライブのシステムディスクとしての復旧には半ば諦めをつけ、HDDの中身のデータを救出することに頭を切り替え始める。

 

症状10.一部のファイル復旧ソフトでもファイルが検出できない

ファイナルデータ、データレスキューの試供版でファイルの検出を試みたがともにHDD内部のファイルが検出できない。しかしファイル復旧ソフト使い方の知識に乏しい筆者はここでまた大きな過ちを犯す。

 

過ち3.試供版でファイルが検出できなかったデータレスキューの製品版を購入してしまった。

説明書には、試供版では回復できるファイルを実際に復旧はできないが、特定することはできると書いてあった。今回試供版を試した時点では、ファイルの特定はできていなかった。よって、製品版を購入したとしても復旧はできなかったはずであるにも関わらず、だ。しかし、状況に対して冷静でいられなかった筆者はその説明を見落とし、というか説明書を読むことさえ怠っていた。

教訓:製品版を買う前はオンラインの説明書等にじっくり目を通すべし。とにかく、火災等実際の災害と同様、コンピュータの災害でも落ち着くことが大事である。

 

症状11.EasyRecovery(トライアル版)でファイルの検出ができた!

さて、上述の過ちを犯した後、これはファイル復旧ソフト自体の機能をしっかり評価しないといけないと認識し、再びソフト探しを始める。そこで見つけたのがEasyRecoveryであった。このソフトは破損したHDDのみならず、OfficeOutlookのファイルそのものが破損した場合のファイルのリカバリやHDDやファイルシステムの診断もしてくれるというなかなか機能が充実したファイル復旧ソフトであるとのこと。期待に胸を膨らませ、試供版をダウンロードし、ファイルの検出を試みる。すると何と破損したHDDの中身のファイルがしっかりと見えるではないか!初めて希望の灯がともった。やっと壊れたHDDの中身が見れたのである。うれしかった〜〜、、、この時点でもう夜の11時、その日ももう寝ました。

 

(4日目)

嬉しかったのもつかの間。ここで筆者は重大な決断に迫られる。製品版の購入である。

EasyRecovery(製品版)は2エディションが販売されており、それはDataRecoveryProfessionalである。Professionalは機能が充実しているがやや(いや結構)高い。つまるところOutlookのファイルだけを普及させようと考えている筆者にはかなりの高額な出費である。しかし、ProfessionalのほうにしかOutlookファイルの修復機能等充実した機能がついていないので、もしもファイルが救出できたとしても、ファイルが損傷を受けていて、しかし修復できないと言った事態を想定すると「ここはProfessionalしかないのか、、、」と考え、またOutlookファイルの内容の回復を手でやったとしたら、特にかみさんのそれに費やす時間と手間とその間に失われる娘たちとの時間とを天秤に掛けたとしたら、そう考えて最終的にはProfessionalの購入を決意した。

 

対策2.システム復旧プランの作成

さて、今度こそWindowsのインストールドライブの間違い等を起こさないためにシステム復旧プランを作成する。以下のとおりである。

1)WindowsXPを“C:に”インストール(あらかじめインストール対象以外のHDDは外しておく)

2)マザーボード付属機器のドライバをインストール(現在Ver1.02USB ver2.0ホストコントローラもここからインストール)

3)ビデオカードドライバのインストール

4)インターネット接続およびメールのセットアップ

5)プリンタドライバのインストール

6)AcrobatReaderのインストール(EasyRecoveryのマニュアル閲覧用)

7)WindowsXPSP2のインストール

8)EasyRecoveryインストール

9)C:ドライブ接続

10)       Office2003インストール

11)       Outlook2003セットアップ

12)       データ(Outlook pst/ostファイル)の復旧、テスト

13)       F:ドライブ接続、旧C:ドライブ取り外し、CD-ROMブート→HDDブートに変更

14)       その他アプリケーションのインストール(Eclipse, Java, Maven, OpenAdaptor, VisualStudio, WinCVS, FFFTP, HPBuilder, m:robe, FinPixViewer, Tomcat, Apache, Ant, AquaDataStudio, ChangeGear, JBoss, PuTTY, TortoiseSVN, Suberversion, 筆プリント, ウィルスバスター, WinDVD etc.

 

症状12.ファイルの救出に成功

EasyRecoveryDataRecoveryからAdvancedRecoveryを選び、旧C:をスキャン。ファイルが検出できた。そして製品版にしかない、コピー機能を実行。とうとうファイルが救出できた。長かった〜。このファイルが実際にまだOutlookで使えるかのテストを開始する。

 

症状13.Outlookで無事を確認

Outlookの個人設定ファイルOutlook.pstと個人設定ファイル(フォルダファイル)archive.pstを個人設定ファイルフォルダであるC:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data\Microsoft\Outlookにコピーし結果を確認したところ、救出したファイルがOutlookで開けられることを無事に確認した。やっとトラブル状況から生還した瞬間である。

 

症状14.HDDの物理的損傷の診断

EasyRecoveryProfessional)にはディスク診断機能(Disk Diagnostics)が付属している。簡易診断と精密診断である。早速旧C:ドライブの簡易診断を試みるが、異常が発見されない。あれ、そんなはずないんだろうが、、と不思議に思い今度は精密診断を実施する。すると、出るわ出るわ、IOアクセスエラー。物理的に完全に壊れてました。また、Partitionの診断もできるのでやってみたところこれもエラーでした。NTFSが認識できていないのでこちらは当たり前といえば当たり前の結果でしたが。

 

症状15.HDDとうとうアクセス不能に

C:ドライブは最終的にまったくアクセス不能になった。IDEケーブルにつなげただけでWindowsが起動できなくなるのである。Outlookファイルの救出がぎりぎり間に合ったが、インターネットエクスプローラのお気に入りは手遅れだった。目の前で臨終を確認した。

 

その後アプリケーションのインストールをひたすら実行。何とか状況は改善中です。

これで足掛け4日にわたる復旧作業報告はおしまいです。日ごろからのメンテナンスがやっぱり一番重要なんですね。

 

(おしまい)

 

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